夏の大きな仕事の一つが生姜のお世話。
除草、土寄せ、敷草まで。
今年は雨が多いので、雑草がよく伸びる。
一回目の除草が最後まで終わった頃には、
最初に除草したところに雑草がモリモリ生えていた。
一回目のときは除草だけだが、
二回目の除草の後に土寄せと敷草が必要。
全て手作業なので、暑いときは堪える。
今年は雨のお陰で、生姜の成長が早い。
土寄せは多めにしている。
土が乾かないので、敷草が不要のような気もするのだが、
やはりなんとなく敷草をしてしまう我々であった。
我々に強力な助っ人がやってきた。
管理機というと専門的で馴染みが薄いが、
小さな耕運機のようなもの。
これまで鍬でやってきた「耕す作業」を動力にやっていただける。
小さな機械で、馬力は 3馬力程度。
この世界では最小クラスだが、本日の初めての実戦では、
十分過ぎるほど耕してくれた。
鍬と較べると、雲泥の差だ。
早い早い。
かなり古い機械だが、しっかり働いてくれそうだ。
中古で、お値段は 1万数千円。
運賃込みで、約 2万円ほど。
ヤフオクで落札。
作業員を一日五千円で雇ったとしたら、
たった4 日分の給料でこの管理機が買えてしまう。
あるいは、僕等二人の日当を合計で五千円とすると、
僕等が鍬で五日間耕せる面積を、
この管理機を使って一日で終わらせれば、もうチャラになる。
なんだかすぐに元が取れそうな気がするが、どんなもんだろう。
一般的に野菜というのは、雑草よりも弱い。
だが、中には雑草より強いんじゃないかと思える野菜がある。
キクイモがそう。
今年の冬、余ったキクイモを雑草生い茂る耕作放棄地に植えた。
植えたというよりも「埋めた」、と言った方がいいかもしれない。
刈払機で刈ってから、唐鍬(とうが)で穴を明けて、種芋を埋めただけ。
耕作放棄地を支配する植物と言えば、
クズ、竹、ノイバラ、セイタカアワダチソウ、カヤなどが代表的。
カヤを除く、上記全ての植物の根っこがはびこるところにキクイモを植えた。
こんな環境で生き残れる野菜はあまりないと思う。
しかも、生き残るだけではなく、むしろ最も栄えていると言ってもいいところがチラホラある。
7月6日の深夜(7/7、 02:00頃)、苓北の観測点で 100mm/h の雨量を記録。
家の横に小川が出現し、車を出すことも人間が逃げることも出来ない状態。
311 の大地震以来、久々に命の危険を感じた。
幸い、家も車も無事だが、裏山の水源がズタズタに壊れ、
一つの畑に氾濫した川の水が押し寄せて、電柵が倒れてしまった。
引っかかった草から推測するに、水深 20cm 程度まで浸かった様子。
電柵はすぐに直して、里芋は無傷。
他の畑も被害はナシ。
でも、畑に行く通路が崩れて、これまでと異なるルートで畑に行かなければならない。
裏山の水源も元に戻すのは容易ではない。
無理かもしれん。
自然の厳しさを感じる。
僕等のように、先人の遺産を利用していても大変なのだから、
ゼロから始めた人達の苦労は想像を絶する。