ここ天草では、東京埼玉などではあり得ないような出来事に出くわすことがある。
それは、主に野性の生き物に対する行為なのだが、
僕等はそういうとき、「○○さんって、野人だなぁ」、
と尊敬の念を込めて言う。
もちろん、本人の前では言わない。
一昨年、初めての天草の夏、アブは恐ろしかった。
バトミントンラケットで叩き落としてから、ガンガン踏んづけたもんだ。
踏んでいるうちに見えなくなって、探しているうちにブーンと飛んで再び来襲を受けることも珍しくなかった。
今年からはやり方を変えて、アブの羽を毟(むし)ることにした。
去年までは素手でアブに触るなんて不可能だったが、今年は平気だ。
なんとも思わない。
この方が省エネで確実に仕留めることが出来る。
飛べなくなったら、死んだも同然だ。
初めて地元の人が羽を毟るのを見たとき、「なんて野蛮なことをするんだっ」、
と思ったりしたが、あのときの自分はもういない。
たまにアブに刺されて激痛が走るが、今年は全く腫れない。
昨年までは、直径 5cm くらいの腫れが一週間くらいはひかなかったのだが、
免疫が付いたのだろうか。
ということで、自分達も確実に野人化していると感じるこの頃。