この前の日曜日に、注文していた鍬を引き取りに言った。
農具の注文生産品を引き取るのは、これが初めて。
数ヶ月前に某 J○ で買った三叉鍬は、「熊本県経済連指定」「安来鋼」等肩書きは立派だが、容易に爪が曲がってしまう代物だったので、新規に購入することになった。
日本製でも手抜き農具が出回っているということなので、ご用心。
試しに、今まで使ったことがない二又鍬にしてみた。
今回のは手作り品なので、日本に一本しかないし、爪も曲がらないように丈夫に作っていただいた。
値段は○千円と、高品質のオーダー品としては破格の安さだった。
爪の部分の曲がり具合と厚みの変化の具合が格好良い。
量産品の場合、もっと直線的で味気ない形状になってしまう。
使った感じは、唐鍬(とうが)とか三叉鍬よりも軽くて、使い易い感じ。
開墾のときは、唐鍬と使い分けて活用したい。
この鍬の前に、鉈の柄を修理していただいて、刃もついでに研ぎ直していただいたのだが、新品同様の素晴らしい仕上がりだった。
今やこのようなお店は実に貴重だと思う。
場所は、天草市の本渡にあるが、今でも忙しいので、宣伝の必要はないとのこと。
本渡にはもう一軒鍛冶屋さんがあって、我々はこちらにもお邪魔している。
牛深にも鍛冶屋さんが一店舗あるという噂だが、もしあるとしても天草の下島にはたったの 3店舗しか鍛冶屋さんがないということになる。
熊本市の川尻は刃物で有名なので一度行ってみたが、買いたいものが見つからなかった。
店構えは川尻の方が上だが、コストパフォーマンスは本渡の鍛冶屋さんの方が圧倒的に上だと思う。
動力付き農具全盛の中、我々のように鍬を真剣に探している奇人変人は珍しい故か、鍛冶屋さんがとても親切にしてくれる。
これからも出来るだけ本渡の鍛冶屋さんを利用していきたい。